注目される“人にやさしい”易開封技術

食品包装に課せられた課題には、変質や変色に影響を及ぼす因子を極力遮断、あるいは事前除去という事のほか取り扱いの簡便さを求められるようになってくるのも時代の流れと言えるのかもしれません。昔であれば、多少不便でも缶詰や瓶詰で長期保存できれば良い、としていたのが現代では安全かつ長期保存に耐えうる上に、使う時には手軽に必要分だけ出せるという包装(容器)が望まれるようになってきました。例えば小袋包装ひとつとっても、遮断性を確保するため頑丈にシールされていては、使う時なかなか開けられず消費者に嫌われてしまいます。開けるのが必ずしも力のある大人とは限りません。子供であったりお年寄りであれば尚更、あまり力もかけず開けられることにこしたことはありません。このような包装の開け易さを「易開封(いかいふう)」技術といいます。身近なところでは羊羹の包装。従来と違い今ではガゼット袋という昔の竹の皮を模した模様に印刷された包装袋に設けられたノッチ(シール部分につけられた切欠きや切込み)のおかげで割合簡単に開けることができるようになりました。このノッチにもいろいろ種類があります。これは切り欠きの形状からついた呼び名でI字型の「Iノッチ」をはじめVノッチ、ベースノッチ、亀甲ノッチさらにUVノッチと各種使い分けられています。また、同様な目的で使用される「マジックカット」と呼ばれるものは、袋周辺に小さな穴を設けておくことで場所を選ばずどこからでも開封できるというもの。さらにスティック状の袋に使われているFCカットと呼ばれるものやマジックオープンという方式もあります。これらは基本的にはマジックカットと同じように細かな切れ目を入れておくことで開封しやすくしているものです。ただ大きな違いがその切れ目が袋を貫通していないという事。他にもリングカットという技術も使われています。原理的にはたばこの包装に使用されているテープ状のものと同様で、このように開封技術にも内容物に合わせて最適な方法が使われています。